関東製紙原料直納商工組合

古紙リサイクルを通じて、関東1都6県の循環型社会の形成に貢献しています。

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需給委員会

活動報告書 2021年9月度

日付 2021年9月28日(火) 回数 第7回
時間 午後2時00分~3時30分 報告者 山室一敏
場所 関東商組 事務局 会議室 ZOOM併用会議 出席者 23名
活動内容

◎2021年 10月分 関東商組見積合わせ(竹下副委員長)
・【関東商組】:段ボール500t 新聞500t 雑誌500t 調査結果
≪組合員買い上げ価格≫
・価格は非公表


◎商社の海外市況報告(竹下副委員長) ・OCC:東南アジアにおけるコロナ感染者拡大、中国での景気減速及び製品需要の低迷等により、8月中旬頃から弱含み傾向にあり、高騰し過ぎた輸出市況は調整局面に入っている。日本では古紙の発生減が長期化し、輸出玉の減少から商社間での仕入競争が過熱しており、問屋店頭価格は実勢のドル価格以上の単価を無理して出す商社も未だ見受けられる。原料不足から大幅な下落は考えにくいが、海上運賃の高騰は問屋店頭価格に反映され、契約ドルベースは変わらなくても問屋手取り価格は下落する可能性が高くなっている。
・OMG:韓国メーカーの購買姿勢が積極化している。OCC上昇による連れ高と季節要因による発生減及び欧米品の輸入量減により日本品の価格が上昇。
・ONP:OMG同様、引き合いの強い状況が続いていたが、韓国国内での発生が戻り始め、韓国メーカーの休転予定と重なり、天井感が出始めている。


◎海外情報 ・昨年同様に中国から米国向けクリスマス需要の貨物が急増している。海上物流が混乱、輸出古紙にも影響が出始め、海上運賃は再び上昇基調となっている。


◎国内市況報告(持永副委員長) ・国内メーカーの9月入荷状況・在庫状況、10月の生産の見込みを中心に報告。
・段原紙…国内での製品需要は堅調。9月はフル生産を予定していた工場も多かったが、古紙の調達に苦戦して輸出原紙分の減産調整をした工場もあった。10万トン近く出荷していた段原紙輸出も3万トン減少している。10月にフル生産を予定している工場も多く、引き合いは強い状況だが、引き続き古紙の調達に苦戦すれば、生産調整を行う方針の工場もあるため、先行きは不透明。
・富士地区…古紙在庫が減少してしまい、メーカーからの引き合いは強い。倉庫に備蓄していた古紙を足りない工場へ横持ちをかけて何とか凌いでいる状況が続く。また、部数減に伴う、雑誌の発生減が強く影響し始めている。
・家庭紙…古紙物の業務用は、公共施設や事業系の需要減が継続され、生産減が続いている。上物古紙の発生減もあり、低位でバランスが取れていたがここへ来て発生量が消費量を下まわり、一部タイト感が出始めた。雑誌の輸出価格の上昇も家庭紙原料の選別意欲に影響を及ぼす可能性が高まっている。


◎国内仕入価格(金井副委員長) ・9月度仕入価格:段ボール5~8円 新聞5~7円 雑誌2~3円。変更なし。コロナウィルス蔓延による発生減継続が予想される中、一部高値を追う問屋が見受けられる。中国経済への不安視もあり、原紙輸出も今後は不透明。アジアの古紙輸出価格高騰もいつまで続くのか先が読めない状況が続いている。組合員相互の慎重な判断が求められる。


◎9/21雑がみ利用推進促進委員会:金井副委員長出席 ・雑誌、雑がみの余剰問題を解決するために、全原連ベースで発足された会議。市況の変化もあり、今後は着地点を明確にした上で会議に参加していく。


◎2021年需給予測(高橋部会長):下期の需給予測を発表 ・需給差異は200万t弱を予測。上期に引き続き、品種によって古紙不足のタイミングが多発する可能性が高い。(コロナの影響を考慮した回収量で試算。)
・過度な競争はせず、市況安定に対して冷静な対応が必要となる。


☆次回開催予定 10/27(水)14時開始 ZOOM併用会議を予定。参加人数を限定し、3密を避けて関東商組事務局会議室にて開催。
11/26(金)、12/24(金)



以上