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安全防災委員会
ベーラー作業安全対策報告書

当委員会では古紙業界ゼロ災実現の為、主要ベーラーメーカーとのベーラー作業安全対策会議を平成21年3月より数度に渡り行ってきました。下記は、そのベーラー作業安全対策会議を受けての各社の取り組みについての報告書です。
ゼロ災実現に向け、是非ご参考になさってください。

ベーラー作業安全対策会議について

 このページの内容は山室一敏氏((株)國光)、古澤誠氏(栗原紙材(株))が作成した議事録を基に竹下大(事務局)が編集・加筆しました。

 通算5回目となるベーラー作業安全対策会議が平成24年7月30日に関東商組事務局にて行われました。ベーラーメーカーからは川口紙工機械(株)、(株)昭和、(株)東京自働機械製作所、渡辺鉄工(株)(五十音順)の4社から12名、関東商組からは30名(安全防災委員会、経営革新委員会、事務局)の出席があり、総勢42名もの方々にご参加頂きました。会議は午後3時から5時の予定でしたが、予定時間内には収まらないほどの盛り上がりをみせました。 そのような会議の中で行われた各社への質問と回答は次の通りです。(以下、川口紙工機械(株)=川口、(株)昭和=昭和、(株)東京自働機械=自働、渡辺鉄工(株)=渡辺と表記)

  1. 省エネ・節電対策と省コストについて
    【昭和】
    マシンに油圧間欠運転や最高出力設定、空運転防止設定等のプログラムを組み込んでいる。刃物・ローラー回りの保守点検を推奨。クーリングタワーの漏水への対応は、水道料金に異常がないかをチエックし管理する必要あり。
    【自働】
    省エネ対策としてはデマンドを導入しているほか、余剰運転防止なども行っている。マシンは常時節電モードで起動。タイマー式のモーター等も導入した。リモコンによる停止装置等で安全省エネ効果を狙う。
    【渡辺】
    一定時間ホッパー内に品物が入らない場合に停止する、省エネ設定のプログラムを追加する等で省電力に取り組んでいる。また、進相コンデンサの実装により、100馬力のベーラーにおいて、処理量1梱包あたり2kwの消費電力削減に成功。
    【川口】
    メインシリンダーの回路抵抗を抑制し、高効率油圧ポンプを使用するなどの対策を実施した。今後の更なる取り組みとして、モーターやオイル、ポンプ等を見直すほか、オール電動化なども検討しているが、3%~40%の省エネ効果に対し、大幅なコストアップは避けられないのが現状である。ユーザーにその旨を説明し、理解していただくことが課題である。
  2. 省エネ型ベーラーの有無及び導入実績、導入・維持費用について
    【昭和】
    省エネ型新製品は現在開発中で最終段階ではあるが、同じ能力で節電・省電力が25%以上減で処理能力は20%増を見込んでいる。待機電力を削減し、最高出力を抑える。
    ※既存のベーラーにも一部対応可能(10年以上経過しているものには難しい。)
    【自働】
    「HYBRID BALER」という名称の新商品を開発。攪拌機を持たない構造により、省電力・静音・低振動に加えホッパー内の立ち入り検査も不要なので事故リスクも低減されている。また、ベールの密度が従来よりも高密度なので輸送費も抑えることができる。地下への設置については現在実証実験中。
    ※荷姿は従来品と変わらないが、紐切りをしないとそのまま荷姿に反映されてしまう。
    【渡辺】
    「F型ベーラー」という環境・省エネの都市型ベーラーを開発。蓋式で上からも抑えて押す三方締め方式なので機械自体に負担が少なく高寿命。また、攪拌機を装備していない為通常より5~10db騒音を低減されている上に刃の交換費用がかからない。ただし動作の工数が多く、生産性は落ちる。(約2割減、処理能力は100馬力で10t/時間)
    ※本体重量約60t。価格的は少し高めに設定してあるが、販売台数が増えればコストが下がる可能性がある。
    【川口】
    運転方法の見直し(空運転をなくし、適正運転の実施等)による省エネを推奨。また使用電力量の表を作成するだけでも違ってくる。
  3. 最近の故障や修理の状況・対策について
    【昭和】
    修理発生及び対策(発生頻度A多→D少)
    A)油圧配管油漏れ
      配管を溶接修理もしくは交換。溶接を強化し対応。
    B)主押し下部ローラー回転不良
      紙を排除するようにスクレーパーの設置位置を改善。
    C)攪拌機の不具合
      部品交換にオーバーホール済み品を使用し修理時間短縮。
    D)コンベアチェーン切れ・曲がり
      ホッパー上部にセンサーを追加しコンベア詰まりを早期検出。
    【自働】
    トラブルのリストはないが、シリンダー油漏れ・電気系統のトラブルの頻度が高い。ケースバイケースで次への対策を実施。
    【渡辺】
    番線ガイドローラー等の消耗品による交換修理の頻度が高い。クーリングタワー周りの清掃不足による故障もよく見受けられるので注意が必要。
    【川口】
    結束機に関する故障の頻度が多く、コンベヤー関連、攪拌機、電気系統での故障のほか、油圧系統の油漏れ等が発生した。予防保全や仕様変更により対応しているが、使用上の問題(空運転等)に因るものも多く見受けられるため、機械運転者への注意喚起を行っている。
  4. 修理費用抑制の為の注意点・マニュアル等について
    【昭和】
    修理費用を抑えるには定期メンテナンス契約をし、メーカー定期点検・自主点検をするのが一番。
    ※結束方式を変更することにより1ベールで約2.4m番線の節約ができる提案を実施。
    【自働】
    定期点検表を配布しているほか、定期メンテナンス契約での対応も別途行っている。また、定期点検のなかで故障が起きると思われる箇所に対し、事前に修繕提案を行う「ビフォアーメンテナンスサービス」も実施している。ユーザーへの日常点検呼びかけは常に行っている。
    【渡辺】
    点検表を作成し自主点検とメーカー定期点検を推奨。また、取扱説明書にて定期検査の実施を呼びかけている。
    【川口】
    消耗品の交換をしないと機械本体自体を壊してしまう可能性もある為注意が必要。清掃実施の有無の差は明確であり、適正な給脂が行われている部品は寿命が2倍以上延びるケースがある。クーリングタワーの清掃も暑い時期は特にお願いしたい。
  5. 安全装置の開発状況について
     各社ともICタグ・安全ベルト等前回以降の新開発装置なし。
     
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以上



ベーラーメーカー各社の安全報告書2010(社名五十音順)
   川口紙工機械株式会社
   株式会社昭和
   株式会社東京自働機械製作所
   渡辺鉄工株式会社


参考)2009年に行ったベーラー作業の安全に関するアンケート
   ベーラー作業の安全に関するアンケート



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